日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

※ゲームのことではない。

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最近はまっているゲームはこれです。

なにも考えず、ひたすら工場を築いていく。個人的には商売の要素が入っていればなお良し。

 

仕事が多忙すぎて、毎日スマホを見る暇もありません。

僕はある物流会社に勤めています。物流会社っていっても、いろんな仕事がありますし、いろんな分野を渡り歩かないと一人前にはなれません。ちなみにフォークリフトとかの資格は持っています。

 

3月の末ころ、上司からの打診である部門に出張することになりました。突然の出張。これまで勤務していた営業所から少し離れています。当然、通勤時間は伸びますが、実はここは、だいぶ昔勤務していた部署でもあって、僕にとってはとても懐かしい部署です。

出張なら、いつか元の、所属している営業所に戻るのかな?と思ったらよくわからないそうです。もしかしたら転属?出向扱い?と上司すら首をかしげる出張。出張指示は営業所の上司ではなく、ちょっと違う方面からの指示だったようです。

部署の同僚の方々とは何年振りだろう?ずいぶん前で、もしかしたら忘れられていたかもしれないと思っていたら、みんな僕の事を覚えていてくれて、初日から大歓迎。この出張で一番びっくりしたことでした。

 

実は、以前いた部署(いちおう形式的にはまだ所属している)でどうしても個人的に受け入れがたいことが積み重なっていたので、退職しようと決意した矢先でした。

そもそも、理屈で納得できない気持ちのまま、仕事を続けることができない性質です。和平を得るためにタロス信仰を破棄した帝国を理解できず、独立しようとするノルドと変わりません。核汚染で腐敗しきった地上を一掃しようとする息子を理解できず、地下帝国まるごと吹き飛ばそうとする111みたいなもんです。

 

現実逃避の意味も込めて、昨年から何度か上司に転属をお願いしていました。今回の出張先もその候補の一つでした。出張先の部署は、自分としてはとても懐かしく、楽しく、そして難しく、忙しい部署なので、いまの営業所よりはるかに、やりがいを感じていました。

以前から「行けませんかね?」と上司にお伺いを立てていたのですが、「お前、2週間も出張したらあっちに取り込まれるぞ」という意味不明な理由で却下されていたので、こりゃあ、会社辞めるしかねえな、という感じでした。所属の上司に「おめえがいるから働きたくねえんだよ、バカ」と言ってやりたいくらいの気持ちで、退職届を用意していました。

よーし、おっちゃん、これからニートになるぞ!という宣言をしようとした、まさにその日です。「おい、出張きまったぞ、無期限だ、行ってこい」。

 

出張一日目からの大歓迎。転属いつでもウェルカム。なんだ、転属可能なんか、じゃあそうしようかな。でも、激務です。昭和かよ、ここは!ってくらいの激務です。でも、僕にはそれが懐かしく、楽しく、毎日仕事で忙殺されるのがたまらないのです。

 

 

そこそこの歳月を生きていると、ふと昔を振り返ることがあります。

あの出来事は、その時は偶然だと思っていた。でも、必然だったということがあります。

本当に、そんな強い気持ちではない、雰囲気で選んだ選択肢が、結果として今日までの糧になることだってあります。

でも、これは我ながら大きな決断だ!と思っていたことも、実はたいしたことではなかったことも多いです。

人生というのは、ゲームのように途中参戦したり、セーブして終わりというわけではなく、一本道です。後で振り返ると、必然だったことも、偶然だったこともあります。

もしかしたら分岐した道があったのかもしれないし、じゃあセーブポイントに戻って違うルートを…というわけにはいきません。選択した道を引き続き進むしかありません。

出張先の部署から今の営業所に転勤した理由は様々でしたが、基本的に自分の意思を表明することはしないタイプの人間なので、ほとんど会社側の打診だったはずです。今回が初めてじゃないかな?転属をお願いしたのは。いずれにせよ、あの時転属していなかったら、今自分はどうしていたかなんて、セーブポイントも作っていないので分からないし知らないです。でも、転属するんじゃなかったな、と心から思うところもあります。

でも、あの時転属していたから、ここまでいろんな経験値を稼ぐこともできたし、すこしだけ大人になり、ほんの少しだけ仕事に自信もついた。あのままあの部署にいても、ここまで視野も広くなかったかもしれない。そう思うと、転属は必然だったのかもしれない。

 

会社を辞めよう、新しい人生に舵を切ろうとした瞬間に、ちょっと想像できないタイミングで出張する。出張先で精神的に息を吹き返して、もう一度頑張ってみようと思うことだってある。

これを、必然だと思うのは今だけで、何か月かしたら偶然だった、と思う日だってあるのかもしれない。

でも、偶然でも必然でもいい。僕はちょっと、運がいいのかもしれない。

なぜなら、もう一度この会社で頑張ってみようと思ったから。

 

もちろん、会社を辞めていたら全く違う世界が知れたかもしれない。

そのほうが、自分にとっては素晴らしい未来だったかもしれない。

バカプレイヤーなので、セーブポイント作ってないんですよね。だから、戻れない。

でも、出張先の部署に来てからしばらく、いろんな人と再会して、ほぼすべての人に覚えてもらえていた。「おかえり」「戻ってきた?」などなど、歳月とともにゆるくなる涙腺が決壊しそうな温かいお言葉を頂戴するたび、転属して、出張してきて、会社を辞めなくてよかったと思う。こういうところもバカですよね、俺は。

仕事は紛れもなく楽しい。会社の多くの営業所では、いまの部署は「ハズレ」扱いされます。それだけ激務だし、神経を使う。でも、僕にはこんなに楽しくてやりがいのある部署はないな、と改めて痛感した。いまだ所属している営業所には戻りたくないな、と思うほど楽しい。

すばらしい同僚との再会、仕事の楽しさを思い出す、この二つだけでも、僕は随分な幸運の持ち主だと痛感した次第です。

 

これが最後とお互いしらず、サヨナラした人の多い3月でした。

再会したひと、初めて会った人の多い4月でした。

 

春は出会いと別れの季節。

皆さまにとって、この春はどんな季節でしたでしょうか。