日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

ヴァンパイアという忌まわしき種族

日本の歴史にくらべると、ヨーロッパの歴史というのは、想像以上に過酷でした。

その一因として、ペストと飢餓があります。

ヨーロッパはユーラシア大陸に繋がっている以上、様々な病原菌を防ぐことが物理的に不可能でした。

その点、日本は海という絶大な自然の防壁によって、比較的マシでしたが、それでも10世紀の史料など読んでいると、結構な外来病原菌によって飢餓や疫病が頻発しています。

海などによって閉ざされていないヨーロッパでは、突然様々な疫病にさらされ、膨大な人々の命を奪っていくことが日常茶飯事でした。

さらに、今考えられている以上に、ヨーロッパは貧困の大陸でもありました。

慢性的な飢餓状況を克服するために、冨への渇望が強かった。その結果、外洋に乗り出したり、交易への渇望が他の民族や地域に増していたわけです。

結果として、ヨーロッパ文明にとって「死」は常に隣り合わせであり、死というものを直視せざるを得ない環境に、老いも若きも男も女も、直面していたわけですね。

 

ヴァンパイア、いわゆる吸血鬼というのは、生者から血をすすり生きながらえる、不滅の魂と肉体をもった忌まわしき種族。スカイリムで描かれるヴァンパイアも、まさに「不滅の死者」という存在を具現化していますね。

彼らは風のように生者の間に現れ、気づかぬうちに隣人の血をすすって死者として去る。町に死者が唐突と現れ、バタバタと去っていく。一方で、異邦から現れたストレンジャーは肥え太っていく。まさに、疫病が擬人化したといってもおかしくない、ヴァンパイア像だと思いませんか?

ヴァンパイアは、いわば疫病・ペスト、さらには飢餓といった、今では科学的に解明されているが当時の人々には目に見えない脅威を擬人化したものであるといっても過言ではありません。多くの隣人の命を奪い、本人は肥え太って繁栄を謳歌する、忌まわしき種族・ヴァンパイア。

 

スカイリムではDLCによって、ヴァンパイア種族の一部が、どのようにしてヴァンパイアになったのか、その忌まわしき血族の歴史を追体験することができます。これは、現代的なヴァンパイア解釈だと思いますが、そもそも人々がヴァンパイアという種族を忌み嫌った、しかし想像した根源が何かを知っておくのも、結構意味があると思います。