シセロとどういう形で会うにせよ、彼の日記を入手することができる。
日記はなかなかの読み応えで、当時のシロディールの混沌と無秩序ぶりをつぶさに拝見できる。
シセロは守りし者として、夜母の棺桶を背負ってはるばる、シロディールにやってくる。
その経路は、海を渡ったことを克明に記述していることから、また、シロディールとスカイリムの陸路が封鎖されていた情勢も考慮すれば、海路しかなかった。シロディール内でも山岳地帯である北東部の街・シェイディンハルからは、いちどインペリアルシティを経由してレイヤウィンから海に出、ハイロック西岸経由でソリチュード港に到達したのだろう。
シセロは一度、スカイリムに残る聖域の1つ、某所にたどり着く。その後、南部の聖域に向かうわけだが、その旅路で(運が良ければ)ドヴァキンに遭遇する。
シロディールの、インペリアルシティからすこし南、ブラヴィルには幸運の老女像がある。これが、夜母の眠る場所のサインだ。
混沌としたシロディールにおいて、ブラヴィルで夜母の棺桶を護りつつ生活していた最後の聞こえし者は、その危険を察知して、家を飛び出し、夜母の棺桶を護る決意をする。ところが、賊によって神聖なる夜母の墓所は荒らされ、聞こえし者らは殺されてしまう。
生き残りの一党により、夜母の棺桶は闇の一党の聖域・シェイディンハルの地下室に届けられる。こうして、スカイリムに夜母が訪れる舞台準備は整ったのだ。
オブリビオンでは、完成された組織としての闇の一党プレイができる。一方、スカイリムでは五教義も忘れさられ、夜母の存在も崇拝しない「新世代」闇の一党に加わり、シセロ以下「純潔」闇の一党との確執を知ることになる。
興味深いのは、夜母がこの新旧世代の闇の一党について、詳しい感想を一度も述べない点だろう。闇の一党がかくあるべきだ、というのは、彼らの崇拝する夜母の知るところではなく、結局のところ、闇の一党内部で決すべきことなのだ。
では、ドヴァキンはどのような闇の一党を形成するのだろうか。