日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

ドーンガードの装備

隠密プレイ、軽装スキーなため、基本的に軽装防具しか用いない。

 

最近お気に入りなのが、ドーンガードの防具。造形美というか、完成度の高さというか、いいですな。

 

鎧というと、鉄製のものを想起することが多い。日本でも基本的には鉄を多く含む装備が主流だった。例えば長方形などの鉄板をつなぎ合わせたり、鉄そのものを加工して部品を作成、つなぎ合わせたりする。次第に軽量化と効率化、あと動きやすさを求めだし、鎖帷子に行きつく。幕末、新選組などが好んで用いたのは、この鎖帷子。現代の防弾チョッキのような使い方で、羽織袴の下に着こんだ。

 

日本の武器、代表的な日本刀は、基本的には斬れる点に力点があって、武士は鎧のつなぎ目に小刀などを差し込み、相手を倒す武術を好んだ。首のところに涎掛けのような防具をつけることが多いが、これは相手に首を懸かれないようにするための防具。

一方、日本以外では打撃力に力点があって、そもそも相手の体を断ち切ろうなどとは思っていない。骨折などを狙って動きを止め、とどめを刺す。だから、鉄製防具がよかった。

 

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たぶん、ドーンガードの軽装防具は革や布生地でできている。

キルト(quilt)じゃないかな、と思う。生地と生地で綿などを挟んで作る布地で、厚手なのが特徴。

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兜部分。顔回りにリベットのようなものが見える。兜全体は木なのかな。もしくは、しっかり縫い合わせた皮革かもしれない。顔回りなどに飾りのように鉄製の飾り物があって、これを止めるためにリベットが用いられている。皮革かなにかを何枚も重ねて作られているようだ。

 

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胸甲および腕部防具。肩にミシン目がある。皮革やキルト生地で作られていると思われ、その上からチョッキのように、ベルトで留める防具を着込む。この防具には長方形の鉄板が貼り付けられ、防御力を増している。

肩から腕部分は露出しているが、肘から腕までに三重のベルトで防具が仕立てられる。

Modで追加した小物入れで見えないが、腰には頑丈そうなベルトをしめる。

そこから防具は少し長く下に垂れ下がり、股間部を防御する。

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防具の下に、キルトと思われる生地が見える。これが太腿までを防御する。見るからに厚手であるが、鉄板などに守られていない分、防御力は低下する。

膝から下は通常のブーツで出来ている。

 

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背面。びっしりと鉄板で覆われたチョッキ形状の防具がよくわかる。

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軽装といっても、ドーンガード防具は急所をしっかりと防御することに注力した、非常に完成度の高い防具だと思う。ただ、この防具が吸血鬼対策上、どういう点で優れているのかは分からない。たぶん、デザインがいいだけだろう。

The ATLAS

store.steampowered.com

Steamサマーセール。いろいろ買いたくなるランナップですが、あえて古い古いゲームに手を出してみる。

なんと、PC98版は1991年、今から27年前のタイトル。

当時、シミュレーションゲーム業界を席捲していたのが、光栄(現コーエーテクモゲームス)と、ARTDINKだったんじゃないでしょうかね。

中でもARTDINKは珍しいタイトルが多かった。このアトラスシリーズは、大変面白い。

 

このゲームの特色は、プレイヤーはあくまでリスボンに常駐しているただの商人で、冒険は雇われ船長に一任しており、一度もリスボンから出ないこと。つまり、船長たちの報告を信じれば、世界地図は自在になる。信じなければ地図は出来上がらない。

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1469年スタートで、1502年末時点で、こんな感じ。アフリカ大陸がとんでもない形になってしまった。おかげで交易船を出しにくいこと。

アメリカ大陸らしき大陸が、ずいぶん大西洋に出張ってきてしまった。

 

発見物も面白い。

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天女が見つかったという提督の報告をうのみにする商人。なんだ、この発見物は。

 

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明らかに東アジア系の人種ですよね?

これ、北極圏近い地域で発見しました。東西南北が逆転してしまっている。

 

SkyrimもFallout4もちまちまやっておりますが、こういう古いゲームもいいねえ。

 

ここでちょっと、昔話を。

わたくしは、近畿に住んでおります。

ちょうどこのゲームが出たころは、全国的に電気屋街に「中古PCゲーム屋」が所せましと並んでおりました。大阪の電気屋街、日本橋でんでんタウンも、端から端まで、中古PCゲーム屋があって、中には雑居ビルの5階とか、1階は全く異業種のテナントの2階とかにあったり、テナントの目の前にエロビデオ屋があったり、まったく混沌とした時代でした。

ゲームを買うためには新品のほうがいいに決まっているのですが、子供だったわたくしにしてみれば、中古ゲームしか買えない。そこで、いろいろ巡って買いまわるわけです。

中にはハズレゲームも多かったけれど、考えてみれば、そういうゲームを探し回るのは、ある意味探検だったり、冒険だったのかもしれない。

 

その後、自作PCブームが日本を席捲すると、中古PCゲームも法律的にいかがなものか、という風潮も相まって、どんどんPCパーツ屋に暖簾を変えていった。今度は、ジャンクパーツ含めて、いろんな自作PCパーツを買いあさるために、でんでんタウンを訪れる、というわけです。

これも、冒険のようなものだった。当時のPCパーツは今とは比べ物にならないほど、当たりはずれが激しかった。オーバークロックのためにいくつもパーツをダメにしたり、あたりの電源だとなんだかうまく動いたり。ジャンクHDDと書かれていても、思ったほど良かったりする。PC雑誌の影響もあって、自作PCパーツショップは、さながら宝の山のように見えた。

 

Steamのように、一発簡単ダウンロードはたしかに楽だし、簡単だ。でも、そこには宝探し感が全くない。

今は、いろんなものが便利になったけれど、その分、リアル店舗に赴く必要が全くなくなってしまったけれど、たまにショップをのぞくと、「もしかしたらお宝ものがあるかも」と期待してしまうのは、あのころの記憶のせいなのかもしれない。実際には、今のあらゆる商品アイテムに、冒険要素は全くないのだから。

 

よくいう「クソゲー」も、冒険要素の1つだったはずなんだけれど、あんまり聞かないようになった。

 

古いゲームをしながら、そんなことを思った。

近況報告

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いちおう、やっております。

 

E3でブレイズ、およびTES6の開発に触れていましたね。

TES6、海岸の、起伏の激しい地形にそびえたつ、石造りの城。雪などの気候はうかがえないこと(北ではない)、砂漠も多少なりとも見えるが、ほとんどが緑の地であること(ハンマーフェルではない)。山岳地帯というほどではないこと(ハイロックではない)、沼沢地などがうかがえない(ブラックマーシュやヴァレンウッドはもっと厳しい自然環境)を考慮すると、多くの予想通り、舞台はサマーセットかな?と思いましたが。

 

何周目か忘れたくらいの周目プレイ。

デルフィンの話はけっこうブレが大きくて、ブレイズは自分ひとり残して滅んだと言ったり、まだ残党が残っていると言ったり。実は、よくわかっていないのだろうと思う。

TES4やったひとならわかる通り、ブレイズは精鋭部隊というより、諜報部隊なので、実はブレイズ構成員ですら、その詳細な組織編制を知らない可能性が高い。大戦によってサマーセットのブレイズ諜報員はすべて虐殺された。でも、親帝国派の地域のブレイズは、大戦での戦没を除いて生き残っている可能性が高い。

 

TES5ではブレイズはずいぶん嫌われたけど、個人的にはストーリーの重要なエッセンスだと思うし、TES6でも残っててほしいなあ。

SkyrimSE Mod導入手順 古いModの導入方法 実践編

www.nexusmods.com

Oblivionで有名だった、Waalx氏による「Realswords」シリーズの、ノルド編をSkyrim無印に導入したもの。

オリジナルは↓。

www.nexusmods.com

今回は、Skyrim無印用に開発された、2012年のModをSkyrimSEに導入する手順を解説します。

 

まず、目的のModをマニュアルダウンロードします。

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NMMからダウンロードするほうを選ぶと、強制的にNMMはSkyrim無印バージョンになるので、SEに導入できない。そこで、マニュアルモードでダウンロードする。

ダウンロードしたファイルはrar圧縮のままで、任意のところに置いておく。

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通常ならば、NMMの左上、青いクロスマークをクリックすればデータの読み込みができるけれど、このModはデータ量が大きすぎてできない。

そこで、

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上のメニューバーからフォルダマークをクリックし、「Open NMM`s Mods Folder」を押す。すると、NMMに導入するためのフォルダが開くので、先ほど保存しておいたrar圧縮方式のファイルを開いたフォルダに入れてみる。

念のため、NMMを再起動すると、

 

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こうやって一覧に出る。で、クリックしてインストール。

 

とりあえず、これでダウンロードとインストールは完了した。

 

Skyrim無印からSEへの変化は基本的にないはずだけれど、nifファイルが違う。そこで、以前紹介したツールを使う。

 

speakeir.hatenadiary.jp

 

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この実行ファイルを、

 

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nifファイルの所在に置く。このModの場合は、

C:\Program Files (x86)\Steam\steamapps\common\Skyrim Special Edition\Data\meshes\realswords\nord

になります。

 

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Optimizeボタンを押すと、最適化されて、ゲーム内で使用が可能となる。

 

なお、このModの日本語化は、

skyrim.2game.info

こちらに挙げられている日本語化ファイルにある、実行ファイルで可能になる。このころの日本語化は違う日本語化ツールを使うのが一般的だったので、よく日本語化できないのだけれど、これは幸いですな。

 

帝国軍の階級

内戦クエストを進めると、昇進します。

当初は一兵卒(プライベート)だけれど、ホワイトラン攻防戦を制すると、「審問官」という地位になります。

これは、おそらく「Quaestor」のことだろうと。

 

elderscrolls.wikia.com

このページ、中ほどに「Ranks(Skyrim)」というのがあって、上からAuxiliary (予備役)、プライベート(一兵卒)に続いて、ありますな。

 

クァエストル - Wikipedia

 

もはや言うまでもない事実として、タムリエル帝国はまんま、ローマ帝国をモデルにしている。各地を征服して属州を設置し、属州総督に軍事・政治を担わせる。ただし、民族自治をある程度認めていて、というのはまさに、タムリエル帝国そのもの。

 

この階級も、ローマ帝国の軍政にあるもので、執政官の補佐官として、主に財政を担っていた。近代国家や軍隊のような各職能の分立が不明瞭な時代、財務を担うということは、兵站や物資管理、さらには兵士の管理も担っていたのだろう。ということで、「テュリウス軍政府長官上級補佐官」みたいな地位だと妄想しておこう。

 

ちなみに、リッケは「Legate」、つまり軍団長で、どの軍団かというと、スカイリム駐屯軍団、つまり彼女は本来スカイリム方面軍の属州総督、あるいは総督代理に位置する地位なのだが、スカイリムの混沌とした状況をみて、さらに上位の将軍が派遣されたという経緯である。

Skyrim 内戦クエスト

思うところあって、ニューゲームでリスタートしてみました。

 

elderscrolls.wikia.com

今回は、内戦クエストを可能な限りまず進めて(ドラゴン関連クエストも必要最低限しかクリアせずに)から、ほかのクエストに移るという方法でやってみようかと。

 

今後のTESシリーズがSkyrimの歴史をどう描くかはともかくとして、Skyrimの内戦はタムリエル帝国全体を象徴づける事案だろうし、だから帝国軍は強力な部隊を派遣し、なんとかSkyrimの離反を防ごうとする。

 

大戦のとき、ジョナ将軍に率いられて帝国軍の反撃の一翼を担った(というより、反撃の主力となった)Skyrim軍団には、帝国軍軍団長のリッケと、ストームクローク副将のガルマル・ストーンフィストがいた。

 

elderscrolls.wikia.com

elderscrolls.wikia.com

大戦後の白金協定によって、彼らの進む道は二つに分かれた。帝国からの離反と、帝国への再帰属だ。

TES5だけやっていると、帝国軍ってひどい連中だなあ!と思いがちだけど、TES4をやってみると、帝国軍もストームクロークも似たようなもんだな、と思う。僕だけじゃないと思う。

特に、大戦で多くの犠牲を払ったノルドにとっては、この選択は難しく、酷な内容だと思う。

 

とりあえず、仕事忙しいので進められるときに進めてみます。

カタリナ号と、皇帝、皇帝暗殺

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三本マストの大型帆船。船首には像と旗が取り付けられ、船尾楼は大型。船首と船尾は金色で塗装されて、皇帝の帆船というにふさわしい豪奢なつくりになっている。

名前の由来は、狂王ペラギウスことペラギウス3世の妻・ダンマーのカタリナからであろう。

elderscrolls.wikia.com

『帝国の略歴』第二巻に書かれているとおり、カタリナは夫の狂王死後、女帝として即位した。彼女は(帝都が嫌いだったからもあるが)積極的にタムリエル中を旅し、属州との関係回復につとめた。そして、ブラックマーシュで客死してしまう。

タイタス・ミード2世も、客死する運命にある。

 

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アンカーの出し入れ口から潜入する。

 

f:id:speakeir:20180423173441j:plain船員も近衛兵も暗殺し、皇帝に近づく。

 

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甲板にも近衛兵が群がっている。甲板には玉座があり、航海時に皇帝はここに御するのであろう。

皇帝は軍事総司令官でもある。遠征航海時には、幕僚が周囲に居並び、本陣としての役割を担うのだろう。

 

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皇帝区画への入り口は固く封鎖されている。

副官や船長がマスターキーを持っている。

盗賊ギルドよろしく、一切の暗殺を行わずに皇帝のみを標的とする場合、彼らからマスターキーをすり取るほうが「盛り上がる」。

 

 

さて、帆船で「三本マスト」というのは中型から大型船になる。

大航海時代を支えたキャラック船は多いもので4本マストを備えていた。

マストの多さは航行速度を保証するが、同時に維持するための船員を確保しなければならない。つまり、遠洋航海を目的としている。

例えばコロンブスによる大西洋横断は、3隻90人という編成であった。1隻あたり30人で、これはすべて航海に必要な船員の数である(もちろん、最低限の守衛や艦隊幹部も含むが、大半は船員)。

カタリナ号はキャラック船より大きめに思われるので、ガレオン船に近いかもしれない。ソリチュード沖に停泊していることを考慮すれば、大半の船員や近衛兵は上陸していて(実際、マロ指揮官はソリチュード港で近衛兵を指揮していた)、このミッションで遭遇する船員や近衛兵は、船内待機組であろう。

 

このミッションで暗殺されることになるタイタス・ミード2世。

皇帝の暗殺というのは、日本人からすれば「タムリエル帝国の終焉」を意味するように思われがち。しかし、セプティム朝もミード朝も、ローマ皇帝をモチーフにしているから、皇帝が不在でも帝国は存続する。

ローマ帝国は、独裁国家を回避するために成立したローマ共和国の変質形であり、元老院の支持と支援を受ける「皇帝」が全権限を掌握して、市民からも支持・支援を受けるという前提で広大な領土を支配した。帝国は皇帝の私物ではなく、皇帝は常に帝国市民と元老院のご機嫌取りに腐心した。日本の天皇征夷大将軍とは違って、皇帝に「血縁」という要素は存在しない。

もちろん、セプティム朝はドラゴンファイアを灯すことができる「ドラゴンボーン」の要素を血縁として引き継いでいたという側面もあるが、これは反面、セプティム朝血統の正統性を補強する要素でしかなく、セプティム朝の皇帝は下半身ユルユルだったので、各地にセプティムの血縁者が乱立していた。つまり、皇帝を選出する権限は元老院と、元老院を支持する市民や軍隊に存した。

 

辛うじて血縁による相続を認められたセプティム朝と違い、ミード朝は実力主義で皇帝を名乗った経緯もあり、大戦の実質的敗北によって帝国内の求心力は極限にまで低下していた。もはや、ミード朝は元老院や市民の支持を受けうる要素を失っていた。

しかし、タイタス・ミード2世が無為無策であったとは思えない。実質的敗北の講和条約とはいえ、シロディールの平和はもたらされ、帝都は回復した。前王朝の立役者であるがミード朝にとっては縁もゆかりもないタロスへの崇拝を犠牲にすれば、すくなくともタムリエル中部から北部は平和になる。こうした判断からすれば、彼が白金協定を締結することは、メリットこそあれ、デメリットは極めて少ないのだ。

 

しかし、元老院は黙って許容しなかった。

ローマ帝国なら、元老院と軍隊が結託して皇帝を弑逆、あるいは引退に追い込み、新しい皇帝を選出する。TESの世界では、闇の一党の出番となる。

元老院が皇帝の引退(平和的な皇帝交代)を目指さなかった理由としては、タイタス・ミード2世自身が引退を拒絶していた点が挙げられるだろう。おそらく、彼は自分が引退すれば、帝国は本当に崩壊してしまうという思いが強かったのだろう。

 

皇帝が不在となるTES第4紀。しかし、これはタムリエル帝国にとって初めての「皇帝不在時代」ではない。新しい皇帝をどこから選ぶか。だれが名乗り出るか。次作の楽しみなところでもある。