日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

講評:X4: Foundations

store.steampowered.com

X4の紹介記事をいくつか書きました。

現在、やっと3.1までバージョンが上がり、かなりビジュアル的にも、AI的にも進化しています。

ただ、ちょっと残念なところが多すぎる。

 

このゲームの詳しい方は言われるまでもないと思いますが、基本的にこの世界ではやることは自由です。海賊になる、交易商人になる、軍人になる、自らの帝国を建設する。しかし、基本的にAIがアレなので、やりごたえはありません。なんだか、淡々としています。パッサパサやなこのビスケット、みたいな感じです。味わいに深みも驚きもなく、なにやら、マインクラフトの世界でお城を建設しているような、AIとの鬩ぎあいを期待するのは間違いです。

 

いずれにせよ、お金が必要になります。敵対勢力も相応の軍事力を有していますので、少なくとも空母艦隊を編成できるまで、じっとこらえて交易などをしなければ艦船もそろいません。

そこで、交易船を買って自動交易させたり、自分で交易するわけですが、いずれにせよ、ここにも「深み」がないんですね。例えば某大航海時代ゲームだと、「コショウをヨーロッパに持ち込めば一攫千金」という、ゲーム制作側もプレイヤーも承知の歴史的事実があり、それにのっとって、近場の交易で立身出世、大海に乗り出すという流れです。でも、X4の世界では多くのステーション周辺に衛星を設置して情報を収集、その時々に生じる交易のチャンスを見極めて調達、交易するわけですが、これが期待するほど味わいというか、感動が全くない。まるで、エクセル上の交易履歴を見ているような、機械的でたんぱくなんですよね。だから、交易商としてこの世界を漂うという遊び方は、あまりできない(というかやっても面白くない)。

 

一定の勢力を構築するまでは意外に簡単です。

しかし、そこからまた「?」が続きます。

例えば、Xeonという全勢力の敵がいます。彼らは定期的に、ワープゲートを使って浸食してきます。その周辺が自分の雇用している交易船の、交易路だったとします。

普通、Xeonという強大な軍事力が徘徊しているならば、交易船は避けますよね?逃げたり、違うルートを探したり、あるいは違うルートをプレイヤーが指示できますよね?X4は出来ないんです。ただ、地図上の、自分の交易船がXeon艦隊に吶喊して、瞬殺するのを見届けることしかできないんです。もはや、AIがアレ、というより、AIじゃないんじゃない?これ?という次元です。

艦隊を率いて敵対勢力を駆逐するため出撃したときも、そうです。

空母を護衛するために駆逐艦を備えます。戦闘地域に突入します。自分も必死になってフリゲート艦で戦っていると、駆逐艦が撃沈している。なんでだ?と見返してみると、まともに戦っていない。敵対戦力に袋叩きにされるがままになっている。どうも、空母護衛しかしません!という構図らしい。いや、仮にAIなら、死なないように抗戦しろよ、とツッコみたくなる。

基本的に、X4のAIはアレを通り越して、AIじゃなくて数十年前の自動運転技術レベルなんじゃないかと思わざるを得ない。

 

バージョンアップによって、ビジュアルは刷新といってもいいレベルで良くなりました。だから、自分の編成した勢力、艦隊には愛着ができます。だからこそ、ゲーム根幹のAIのアレっぷりに、怒りを覚え、呆れてしまう。ゲームプレイヤーとして、「のめりこむ」瞬間にゲーム側に冷や水を浴びせかけられているような、え、それ制作側の努力でなんとかなるレベルじゃないの?という点が多すぎて、残念ならない。

 

ということで、今はSkyrimに戻ってきました。