ウィンドヘルムの王宮を取り巻く壁にある、隻眼のオラフの石板。盾と呼ぶらしい。
オラフは第一紀420年から452年王位にあった人物で、ドラゴン・ヌーミネクスを退治したことで知られる。
凶暴で知られたドラゴンを退治した彼は、継承戦争のさなかにあって混沌としていたスカイリムを平定しただけではなく、まだスカイリムの辺境であったリーチを平定し、現在のスカイリム版図を確立した。
ところが、彼のヌーミネクス退治は、謎に包まれている。
『オラフとドラゴン』で書かれているとおり、ヌーミネクス退治の戦闘を直接目撃した人物は皆、裕福になっている。これはオラフが口止めをしていたからだろうし、ヌーミネクスは高齢であった(ドラゴンは定命ではないから、この表現が適切かどうかわからないけれど)という説もある。パーサー・ナックスのような様子だったということか。
オラフにとってドラゴン退治は、いわば名を挙げるには格好のイベントだったが、むしろ彼の功績は混沌としたスカイリムの再統一であり、リーチの併合だった。
ところが、ソリチュードではオラフ王の焚刑という行事が行われる。
オラフと同時代のスヴァクニールという吟遊詩人は、オラフ王を指弾する内容の歌を歌ったことから王の怒りを買う。ここに、オラフ王の焚刑の正当性を見出そうとする、第四紀吟遊詩人大学の依頼により、ドヴァキンはオラフ王の墳墓を探索、オラフ王の詩歌を発見する。
ところが、詩歌は多く判読不能で、補修しなければならなかった。
この時の、大学長ヴィアルモが「ソリチュードが包囲された」とか、「ウインドヘルムが包囲された」ようなことを話すのだが、この歴史的事実を伝える本はない。
第四紀スカイリムのように、さまざまなホールドがオラフ派、反オラフ派で分裂していたのだろう。ソリチュードは地勢的にも帝国よりだったのかもしれない。「スカイリムの守護者」と歌い上げるところから、スヴァクニールの立場が読み取れないでもない。
ただ、結果としてソブンガルデに隻眼のオラフは実在する。ということは、ソブンガルデに招聘されるだけの功績が認められるということだろう。