日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

ダイヤモンドシティ・ラジオ Sixty Minute Man

いろいろな曲を紹介するダイヤモンドシティ・ラジオ。

3の時同様、ラジオはこのゲームを構成する、重要なピースの1つ。

 

さて、個人的に気になった曲を調べてみた。

Sixty Minute Man

Billy Ward and his Dominoesという有名なボーカルグループによってうたわれ、1950年代アメリカの代表曲の1つ。

もちろん、ミニットマンにかけた選曲。

 

ところが、ミニットマンの実態とは大きくかけ離れた内容に驚愕する。

翻訳すると、60分の男。

これは、あれですね、60分だけの恋人みたいな感じです。

 

fallout.wikia.com

歌詞はここに載っているけれど、Lovin' Danというのは当時アメリカで流行していた、バックドアマン、つまり既婚女性相手の恋人のことです。60分だけ、奥様の恋人になりますよ、って歌。

あまりになまめかしい歌詞なので、びっくりするけれど、15分ごとに「奥様」を感動させて「まあ!本当に60分の男ね!」と言わせて見せますよ、てきな。

 

アメリカでは1950年代というと、黒人の公民権運動が有名。音楽の世界でも、黒人と白人の対立はあって、黒人音楽と白人音楽は厳然と分けられていた。白人音楽として代表的なのはカントリーミュージック

Sixty Minute Manは現在、R&Bに位置づけられるけれど、これはのちに様々な音楽文化と融合して、ロックにつながる。

歌詞にも”I rock 'em, roll 'em all night long”とあるけれど、これは夜じゅうずっとセックスできるぜ、っていうアピールの1つ。ロックンロールの語源が「あばれる睾丸」と言われるとおり、黒人のスラングでもあった。

 

世俗的な、卑猥な内容ながら、ブレークすることでR&Bは地位を向上し、白人社会に受け入れられていった。闘争によって黒人文化や黒人の権利を獲得する流れがある一方で、文化的に「静かに浸透する」このような公民権運動が、こういった歌の背景にあったことを忘れてはならない。