いろいろな曲を紹介するダイヤモンドシティ・ラジオ。
3の時同様、ラジオはこのゲームを構成する、重要なピースの1つ。
さて、個人的に気になった曲を調べてみた。
Sixty Minute Man
Billy Ward and his Dominoesという有名なボーカルグループによってうたわれ、1950年代アメリカの代表曲の1つ。
もちろん、ミニットマンにかけた選曲。
ところが、ミニットマンの実態とは大きくかけ離れた内容に驚愕する。
翻訳すると、60分の男。
これは、あれですね、60分だけの恋人みたいな感じです。
歌詞はここに載っているけれど、Lovin' Danというのは当時アメリカで流行していた、バックドアマン、つまり既婚女性相手の恋人のことです。60分だけ、奥様の恋人になりますよ、って歌。
あまりになまめかしい歌詞なので、びっくりするけれど、15分ごとに「奥様」を感動させて「まあ!本当に60分の男ね!」と言わせて見せますよ、てきな。
アメリカでは1950年代というと、黒人の公民権運動が有名。音楽の世界でも、黒人と白人の対立はあって、黒人音楽と白人音楽は厳然と分けられていた。白人音楽として代表的なのはカントリーミュージック。
Sixty Minute Manは現在、R&Bに位置づけられるけれど、これはのちに様々な音楽文化と融合して、ロックにつながる。
歌詞にも”I rock 'em, roll 'em all night long”とあるけれど、これは夜じゅうずっとセックスできるぜ、っていうアピールの1つ。ロックンロールの語源が「あばれる睾丸」と言われるとおり、黒人のスラングでもあった。
世俗的な、卑猥な内容ながら、ブレークすることでR&Bは地位を向上し、白人社会に受け入れられていった。闘争によって黒人文化や黒人の権利を獲得する流れがある一方で、文化的に「静かに浸透する」このような公民権運動が、こういった歌の背景にあったことを忘れてはならない。