日々ぴこぴこ

TESとかFalloutとか、思ったことを淡々と。

「ゲームタイトル」を検索する

幼いころは、週刊月刊ゲーム雑誌に心を躍らせた。

開発中タイトルも含めて、ゲーム雑誌には未知の世界が広がっていた。

日進月歩で進むゲーム関連技術(グラフィック・音声など)に随伴して、ゲームの質も上昇していく。無音の文字だけのセリフに、ピコピコ音がつき、ついには声優による音声が付く。ただの線画から立体的な画像、ポリゴンなどを経て、実写的な画像になる。

ストーリーも深く、まるで映画のような重厚なストーリーが飛び出す。もちろん、クソゲーもその数万倍存在したが、当たりはずれも楽しみの一つであり、それを見極めるためにはゲーム雑誌の情報が必須だった。

 

インターネットが普及してくると、ゲーム雑誌が担っていた「攻略」的要素はインターネットに移行した。ただ、ゲームメーカーに取材してまで未知の情報を掘り下げることができたのは、ゲーム雑誌であり、ゲーム雑誌出版社の公式サイトだけだった。

しかし、その要素も次第に、ネットに奪われていく。今では、虚実入り乱れた情報の中から、どれが正解に近いのかを自分で見極める能力さえあれば、正確な情報にたどり着くことができる。

 

「スカイリム後」の情報が、ネットには氾濫している。時々、そういうソースが流れてきて、流し読みしてみると、海外も日本もこの点は変わらないなと思わされる。結局は「不明」なのだ。ベセスダが公開したわずかな情報、それも公開した当人が「具体的な意味はない」と何度公表してもその情報から類推した程度の記事が氾濫している。これは、スカイリムの衝撃が大きすぎて、「The Elder Scrolls VI」への期待が強すぎる結果だろう。ベセスダはほかにも多くのタイトルを発表しているが、ベセスダが期待するほどは、「The Elder Scrolls VI」情報を凌ぐ勢いを得ていない。ベセスダといえば「The Elder Scrolls VI」なのだ。

逆に言えば、ネット記事を生業としている人々にしてみれば、「The Elder Scrolls VI」情報を定期的に(虚実入り乱れようとどうだろうと)アップし続けなければ、安定したアクセスを得られない。アクセスを得られないということは、収入に関わってくる。内容のない情報でもSNSで「The Elder Scrolls VI情報をアップしました!」といえば、ほかのゲームタイトルを記事にするよりはるかにアクセスを稼げるのだろう。

 

これは、実はゲーム雑誌全盛期と何ら変わらない。

コンシューマゲーム関連雑誌でも、例えば主力3誌あるとすれば、その表紙を飾るのはたいてい同じゲームタイトルだった。新作タイトルを買うためにあらゆるおもちゃ屋さんに大行列ができた時代から、人気のあるタイトルを表紙にすることは、ゲーム雑誌にとって最も重要な「客引き」であり、購買数に影響したのだ。今では、それがネット記事に代わっただけのことだ。誰もが経験したことだろう。

「あ、あの新作の開発記事がある!」

と思って買った雑誌を家で開いてみると、わけわからんおっさんの会談だったり、「編集部極秘入手!」とか書かれてたただのイラストだったり。いまの「The Elder Scrolls VI」記事も、それと大差ないではないか。

 

インターネット時代になってから、あるタイトルで検索すると、途方もない情報量がだれでも簡単に、スピーディに手に入る。ところが、そこから良質な記事を選び抜くことは、なかなか難しい。最近は、ネット記事を生業としている人も多いから、昔のゲーム雑誌のごとく、内容がないけれど立派なタイトルで客引きの上手いサイトが増えてしまったのだ。

僕は、このブログで稼ごうとか、儲けようとか思ったことは一度もない。

ただ、アクセスしてくれる方は相変わらず多い。ありがとうございます。

そういう方が「なんだ、記事倒れのクソブログじゃねえか」と唾棄したくなるようなサイトには、しないように心掛けている。

 

でもまあ、なんだかんだいっても、あの頃のゲーム雑誌が古本屋に並んでたりすると、買いたくなるんですがね。