エドワード・L・”エディ”ウインター。
戦前、ボストンを中心とした大犯罪組織の黒幕で、ニック・バレンタインの仇敵。
ニック・バレンタイン(人間のほう)はシカゴにいたが、ウインターを追い詰めるための作戦”オペレーション・ウインター・エンド”のマネージャーとしてボストンに戻ってきていた。
オペレーションを組織しているBADTFLでは、ウインターがニックの恋人・Jennifer Landsを調査していることを知っていたが、保護証人プログラムの適用は見送った。オペレーションが停滞したり、失敗することを恐れてのことだった。
結果として、彼女はウインターによって殺され、ニックは心に深い傷を負う。
ウインターは捜査当局に追及されるが、最終的には司法取引で保釈される。犯罪組織を売ることで、身の保身を図ったわけだ。
彼は最終的に、自らグールとなることで、2288年の地下奥深くに生きているという。
一方、ニックはPTSD治療のためと称して、CITで脳のスキャンを受ける。この時のデータが、CITを経由してインスティチュートに伝えられることになる。
この元ネタは、現在も残党が残っているといわれている実在のマサチューセッツのギャング組織、ウインターヒル・ギャング。
ギャングの首領・バルジャーも自らの縄張りを護るため、FBIに様々な情報を売り続けていた。当局と犯罪組織の司法取引は現実の世界にもあるんですな。
最初期型人造人間の、DiMAとともに生産された片方は、ニックの記憶、感覚をインストールされて、まるで戦前のニックが生き返ったかのようにふるまうことになる。
DiMAと初めて遭遇した時、「君が人造人間ではないという証明も、人間ではないという証明もできない」的なことを言われたとき、声優さんの語り方も相まって、ずいぶん哲学的なことをゲームでいうなあ、と感心した。
思うに、Fallout4の人造人間というテーマは、ひょっとしたらこの空間、この世界、この体すべてが空想の産物なのではないか、実在とは何か、実在している証明はだれができるのかというところまで行きつく、とても怖いテーマにもつながりそうな気がする。DiMAは、すべてに疑問を投げかけるべきだという発言を繰り返すが、これはとても怖いことだ。
主人公111の戦前からの記憶だって、実は人造人間にインストールされた古い古い、過去の記憶なのかもしれないし、Vault111はすべての入植者の脳をスキャンしてデータ化し、それを他の人造人間に移植しているのかもしれない。そうならば、主人公は実は人造人間なのだ、と言われても反論できない。
ファーハーバーはそんな怖いことを思わせてくれる、奥深いDLCだと思う。
本日から夜勤です。寝ますおやすみなさzzzzz.......