ウインドヘルム・氷の上の血
カリクスト・コリウムはウインドヘルムで、骨董品の館を経営している。
彼のツアーを受ければわかるが、彼は若いころ、両親を失ったが、その遺産で妹・ルシーラとともにタムリエル中を旅してまわった(でも大戦のころじゃないの?)。
各地で得た珍品・名品を自宅兼博物館に展示し、小銭で紹介している。おそらく、両親の遺産はまだまだ豊富に残っているのだろう。
ウインドヘルムで突如発生する殺人事件。キャンドルハース・ホールのスザンナが、ほぼ全裸の状態で発見される。遺体は古代ノルドの遺跡に散乱している、エンバーミング用に用いられたと思しきナイフ。
旅人・ラストドラゴンボーンはこの捜査を請け負う。
通常のクエストライン通りに進むと、犠牲者は一人増える。ところが、あるクエストラインで脱線すると、それを未然に防ぐことができる。
なかなか、血なまぐさい事件ですな。
さて、この事件で気になる点は二つ。
エルフ族の祖ともいわれるアルドメリ、彼らの残した文章を、シロディールを中心に発展したアイレイドが翻訳し、さらにこの記述を、現在アルドメリ族の末裔の一つとされ、主流と自称するハイエルフが記録していたものらしい。
アルドメリやアイレイドは、死霊術を本気で研究していたのかな。
まあ、「虫の王」マニマルコも、魔法術を発展させたガレリオンもハイエルフ系統だというし、納得できないこともないけれどね。
ちなみに、このクエストラインでは「ブッチャー」と呼ばれていますが、正確には「虐殺者の記録」みたいなニュアンスだと思う。どうしてもブッチャーというと、プロレスラーとか想像してしまう。
死霊術のアミュレット。
Oblivionでは、ハンニバル率いる魔術師ギルドと、よみがえった蟲の王・マニマルコとの壮絶な抗争の中で、裏切ったギルド幹部が持ち去るという場面に出てくる。ハンニバル以下、第三紀タムリエルでは死霊術を禁忌としていて、おそらくハンニバルは、死霊術師の象徴であるアミュレットをギルド奥深くに保管していたのだろう。
このクエストは、単なる名探偵はだれだ?みたいな内容ではなく、いわばTES世界に慣れていないプレイヤーに対して、この世界における魔法術の善悪観念などを説明しているように思うのだが。